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コラム

COLUMN

困っている人

家の息子には困ったものだ。家の娘にはほとほと困った。と、呟いたりしていませんか?愛情を注いで育ててきたのに何故こうなってしまったのだろう、とため息も出ます。でも、どうでしょう?一番困っているのは当の本人、息子さん娘さんなのではないでしょうか。こんなはずじゃなかったと痛烈に感じ、どうしたらいいのか苦しんでいるのは本人です。彼らは「困った人」ではなく「困っている人」なのです。

この視点の転換はとても大事。「困った人」を何とかしようというのでは事態は好転しません。「困っている人を」家族でサポートすることによって事態は良い方向へと動き始めます。

家族相談、家族療法では問題を抱えた「困っている人」を「IP」と呼びます。Identified Patient「患者と見なされる人」の意味です。医療行為を施されるのは患者Patient。家族内の困っている人は「患者」ではなく患者と見なされている人「Identified Patient」なのです。つまりは、家族の中に誰も犯人はいない、悪い人はいないのです。コミュニケーションの悪循環、想いの行き違い、そこに着目して解決への糸口を見つける。それが家族療法の視点です。

「結」の相談現場でもコミュニケーションの改善による事態の好転は実際に起きています。

子供の状態を心配した親御さんが医療に繋げようとしても医療は本人が来なければ治療できません。でも家族療法は本人が来なくてもできるのです。ここも画期的です。

どこをどうしたら良いのか途方に暮れていらっしゃる方、そうぞ「結」の扉をノックしてみてください。様々な現場を経た経験豊富な相談士がいるのが結です。ご家族の悩みを聞くだけではなく、具体的な提案を行ってゆきます。ご一緒に改善へ取組みましょう。